1月11日、新国立劇場は2018/2019シーズンのラインナップを発表。オペラ次期芸術監督の大野和士さんは、ウィリアム・ケントリッジ演出による新版『魔笛』(モーツァルト作)でオペラ部門が今秋10月に開幕することを明らかにしました。会見で大野さんは「新時代の創造者として、また、オペラの舞台にそれぞれに独特な美しい視覚的体験をもたらす巨匠として、長らく皆さまにご紹介したいと思っていた」とコメントを寄せています。同公演は、ケントリッジの映像が大胆に取りいれられた舞台となります。
ケントリッジは、南アフリカ出身の現代美術界の巨匠。その作品は木炭とパステルで描いたドローイングを、一コマずつ修正を重ねながら映画用の撮影機材で記録するという気の遠くなるような作業で、「動くドローイング」とも呼べるアニメーション・フィルムを制作しつづけています。その活動はアニメーションやビデオ・プロジェクションのみにとどることなく、舞台の美術装置など多様なメディアに展開され、近年ではオペラ作品の演出に関わることも増えています。